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2009年5月

5月前半に読んだ本

* 笑うヤシュ・クック・モ   沢村凛

ミステリー。同窓会で集まった大学時代の悪友達。家族を亡くしてから引きこもり気味に暮らす主人公は参加するのも気が重かったが、盛り上がり朝まで飲んでしまう。最後の会計の時余った100円でトトを買うことになり、均等にチームを分けてマークする。それが1等に当たって皆驚き喜ぶが、なぜかマークシートは一つ外れた2等。保管していた者がくじをすり替えたのではと、遊びで撮った撮りきりカメラの現像をするが、それは他人のものと変っていて、日光で女が写っている写真ばかり。

6千万がかかっていて、カメラを取り返そうと必死な友人の頼みで、主人公が撮影地での聞き込みなどから、写っていた女、仮称「赤の女王」を探すことに。喫茶店でのウェイトレスの証言で上野での南米の文明展に行くらしいと聞き込んだ彼らは見張りを開始する。しかし、別ルートで糸口が見つかった時には、惨事が。

ヤシュ・クック・モは南米のマヤ文明のコパン遺跡の最下層の墓の主。先祖の墓を覆うような墓を造っていく伝統から、表層の大きなピラミッド状の墓から何層も発掘してやっと彼の墓に辿り着く。写真を取り戻そうと、1層づつはがすように謎解きが進みます。6千万を廻って、互いに疑心暗鬼になるが、彼らの友情は雲散するのか?題名は、謎解きのきっかけになるヤシュ・クック・モの像が上からの光源では笑っているように見えて、実は逆にへの字口の難しい顔という、物事の2面性を表しているのかも。

* 病む月   唯川恵

短編集。しっとりとした城下町の金沢を舞台に女達の情念が悲喜劇をもたらす。「過去が届く午後」が衝撃的で、世にも奇妙な~で取り上げそうなホラーな内容。

久しぶりに会社を止めた同僚、真粧美と再会した東京に住むヒロイン。真粧美とは三角関係で、結局ヒロインが負けて、彼女が金沢に夫と共に越していった過去があり、複雑。しかし、元は真粧美の方が腕のいいデザイナーだったのが、ヒロインが賞を取る程に仕事をするのに引き換え、田舎暮らしに飽きてきたようで。。以前返しそびれたものといっては手紙つきの品物が届くように。最初は暇をもてあました主婦の気晴らしと思っていたが、エスカレートして行き。。最後に届いた「返したいもの」は!

* 夏の夜の夢は幽けし   椹野道流

実在の文士を登場させた時代ホラー&ミステリー。主人公の太宰は、親友の中原から生まれたばかりの息子の枕元に夜な夜な幽霊が立つと相談を受ける。女関係が派手な中原の女ではと疑って泊まった彼だが、実際に幽霊を見、掴もうとするが赤い珊瑚の珠を残して消える。解決しないことに窮した中原は、絶交中の小林に助けを求める。評論家らしく理詰めで解決を計る彼が暴いた幽霊の秘密は?

中原の詩が女の想いと重なって切ない感じを盛り上げています。

* なぜネットでしかヒットは生まれないのか   津谷祐司

様々な事例を元に、最近の出版・放送界の低迷(世界的な不況の余波もありますが)と、携帯小説などネットから生まれるヒットが多い原因をさぐり、これからのヒットコンテンツへ繋がる発想をさぐる。

そういえば文中の指摘のように、テレビ広告も商品連呼や機能説明でなく、イメージやドラマ仕立ての後に、詳しくはHPで、とキーワードのテロップが入るのが多くなったような気がします。ただ、ネット広告の場合ドラマの合間に見てくれるテレビ広告とは違い、”バナーをクリック”か”キーワード検索”してくれないとなかなか商売には繋がらず、企業が無名の場合ユーザーも警戒するので最初のクリックに結びつくのが大変かも。

* ちんぷんかん   畠中恵

今回はいきなり若だんなが火事にまかれて死んだ?目を覚ますと賽の河原。本来49日をかけて来なければいけないここになぜ来てしまったのか?しかも、懐の金を三途の川の渡し賃欲しさの亡者達に取られてしまう。現世に帰れるのか?他、異母兄の乗れん分けに際して、陰陽師に何故か命を狙われる若だんな。その時側で守っていたのはなんと貧乏神だった。最後の章の桜の花の精の話では、周りの人が独立して離れていく中、体が弱くても現世に留まるか、祖母の妖がいる天界で永遠に生きるかの選択を迫られます。かげろうのようにうたかたの生だからかわいそうと同情するのは間違いなのかも。

苦い薬の話で、昔、祖母の煎じ薬の匂いと味がものすごかったのを思い出しました。ただ苦いだけでなく、山菜の数倍のえぐ味。あれを飲むのは逆にストレスになりそうで、若だんなの気持ちが解りました。

* 黄金の王、白銀の王   沢村凛
ファンタジー。内戦の絶えない翠の国で鳳穭族の頭領で現在の王である穭は、ほぼ駆逐した対立する部族の跡継ぎの薫衣を、殺さずに監視を付けて幽閉していた。ある日反乱を企てるものが王子奪還を狙って夜討ちするが返り討ちに。薫衣を殺してしまえとの声の中で、穭は何故か妹を娶わせる。薫衣は黙って「命が助かる為に部族を捨てた」汚名に甘んじていたが。。彼らには歴代王族の墓で話し合った壮大な目標があった。表題は、統治期間に戦乱があった王が黄金、無かった王が白銀の覆いを遺体に掛けられて安置されること。

穭の心配が当たり、大陸から大軍勢が押し寄せたとき・・。彼らの願いは実現されるのか?

*****          *****          *****

5月前半の近況は、折角のGWも3連休しかならなくて。
高速の渋滞や体調もあって泊りでは出かけなかった。

西と東に隣の県まで1回づつドライブ。
新緑や茶畑は綺麗でした。

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あとは、バードウィークの一般公募探鳥会に参加したくらい。
途中で歩くのがしんどくなったが、コースがバス停と反対方向で離脱できず。
終わると同時に最寄のバス停から帰った。やっぱり体調はいまいちだ。
もう暖かいのに、ひざが痛い。

家にいることが多かったので、本は大作もじっくり読めた。

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4月後半に読んだ本

* ステップファザー・ステップ   宮部みゆき

ミステリー。主人公はちょっとだけ義賊っぽい泥棒。ある日、金持ちの独身女性の家に忍び込もうと屋根に上がるが、雷に打たれて落ちる。目が覚めると病院でも警察でもなく、ベッドの上から小柄な双子の少年が覗き込んでいた。黙っていてもらう代わりに、親に見捨てられた彼らの面倒を見ることに。

泥棒に入ったはずが監禁された人を救ったり、双子が持ち込む騒動と自分の稼業から起こるトラブルを機転と双子の推理で解決して行きながら、擬似親子のきずなが深まっていくが。。

1993年の刊行ですが、双子の少年を想像すると、ざ・たっちの顔が浮かんでしまいました。

* 鳩笛草   宮部みゆき

SF&ホラー?3人の超能力を持つ女の3つの物語。人に触れるだけで考えがわかる、念で発火させられる、あいまいな予言ができる、彼らは常人とは異質の人生を歩まねばならなかった。彼らの能力の理解者が現れた時、幸せになれたのか?

いつの時代も、超能力者は極端にもてはやされるか、異端として弾圧されるか両極端。

* THE SIXTH SENSE   Jim deFelice 訳:酒井紀子

ホラー。小児精神科医のマルコムは、2年前の救えなかった患者の銃撃により重傷を負い、患者は目の前で自殺。その後遺症か、妻は彼のことを無視する日々が続き。。やっと診療を再開した彼は、コールという母子家庭の患者を診ることに。彼は異様におびえたり、人と関わりを持ちたがらない。その上、体に傷が。。親のせいかと疑われる母親だが、彼女も子供のエキセントリックな行動に困っていた。

コールがマルコムに心を開いた時、第六感の恐怖が押し寄せる。マルコムはコールを救い、妻と和解できるのか?最後にすべての謎解きが?

先に映画を見たので、ブルース・ウィリスや幽霊のイメージが頭から離れず自分で色々想像できませんでした。ただ、字幕スーパーで見たので、内容の理解は深まったかも。最初は精神医の治療の過程が描かれ、医療ドラマ風でちょっと退屈ですが、物語が進むとコールが語る幽霊の様子がホラー全開。

* 失踪HOLIDAY  乙一

ホラーというよりファンタジー&ミステリーか?中編2作。

「しあわせは子猫のかたち」は、ひきこもりがちな「僕」と、借りた家の前の住人で殺されて幽霊になった女との心の交わりと、彼女が殺した犯人を推理するサスペンス。最初は陽の光さえ嫌った主人公が、暖かい幽霊の気遣いに触れ、犯人と対決して事件を解決するまでに行動的になる過程が面白い。

「失踪HOLIDAY」は、我がままな金持ちの娘が義母と合わず、家出したふりで従業員寮に押しかけ、家族の動静を探りつつ、偽装誘拐を企てるが別の「犯人」が現れて。。14歳の彼女が安らげる場所は家にはなかったのか?それにしても彼女はお菓子食べすぎ。

家族の反応を想像しながら計画を練るところが推理ドラマっぽい。

* 壁の花   横森理香

加奈はコスメライターという職業柄、香水などの新製品発表パーティに行くことも多い。若い頃はちやほやされた彼女だが、気が付けば壁の花になり、若いアイドルが男に囲まれているのを友人と悪口を言い合うように。美味しい料理を作れるのに、なぜか恋は不倫ばかり。お肌はシミや吹き出物の後が目立つ。まだ現役で恋をする友人と引き比べ、霊感エステにはまったり、過去の栄光の想い出に浸る彼女。見栄で2人分の魚を買ったり、左手の薬指にリングをはめ変えたり、風邪は治りにくく徹夜明けにはクマが、、30代の揺れる女心がビビッドに描かれています。

料理上手の彼女が作る肉じゃがが美味しそう。私も汁有り派。

* 魔天楼  -薬師寺涼子の怪奇事件簿-    田中芳樹

摩天楼ではないのが、このシリーズのファンタジーらしい特性を現しています。警視庁のキャリアで大金持ち&高学歴&超美人の涼子と部下(子分に近い)の泉田が、妖怪や魔物が関わる事件に毎回巻き込まれて行く。涼子は外見とは裏腹に、超タカビー&マイペース。総監にもタメ口。言ってはいけないことも関係なし。ベイエリアに建設された超高層タワーでのパーティの日、いきなりシャンデリアが落ち、ライオンの像が人を押しつぶし、エレベーターが落ちる。パニックになったビルに機動隊が突入も、姿を見せない犯人になすすべもない。彼らはどこから解決の糸口を見つけるのか?

女性からすると、涼子は「男性の見た女王様キャラ」ですが、弱い人は助けたり、自分の思うままに正論を吐くところなど、読者としても爽快感があります。

* ぼくがぼくになるまで   沢村凛

ファンタジー&ミステリー。表紙絵が萌えっぽいし、1ページ目から黒い紙に白い印刷。スタンドバイミー的な少年の成長のお話かと、裾あげの時間待ちに図書館で読み始めたら。。

最初から「ぼく」は暗闇で体も何もない、考えることだけができるところに漂う意識体。時間も判らないここで、自分が何かを考えていると、青空を思い出す。と、突然自分が鳥になって公園にいることに気づく。違和感を感じながらも鳥として生きようとするが、引かれる様に窓ガラスにぶつかって。。暗闇に戻った彼は別の記憶も思い出す。とまた別の生き物に転生。。現世での行動を意識体の空間で考えてまとめる形で、思い出す記憶がある事件に関係すると知り、最後は自分から願ってなりたいものに転生する。が、事件のタイムリミットが迫る!

最初の黒いページ(あの世?)の時は、ホラーかと思いましたが、白いページ(現世)で事件が展開していくに従って、次が気になって途中で止められませんでした。転生しながら推理って珍しい発想で面白く一気読み。この作者さんの本は初めて読みましたが他のも読みたい。

* ちゃれんじ?   東野圭吾

月刊誌の連載エッセイ。忙しそうな作者さん、執筆の合間を作ってスノボに挑戦するが、年も考えず転んでも構わず練習し、ライバルも居てはまる。夏はザウスで練習するも閉館。ついに雪を求めて月山まで行ってしまう。他のチャレンジ企画も始まりカーリングは楽勝と思いきや大惨事。巻末のおまけ、おっさんスノーボーダー殺人事件が笑える。でも、トリックはしっかり設定してあるのが作者さんらしい。

こういうスポーツって練習しないと勘が鈍るもので、定期的に続けたい気持ちは判ります。20年ぶりにスケートしたら、転ばずにすべるのがやっと。横をふざけてびゅんびゅん通る小学生を避けるのですっかり足が痛くなり、1時間くらいしか滑れませんでした。

* 悪霊がいっぱいで眠れない   小野不由美

ファンタジー&ちょっとホラー?悪霊~シリーズ3作目。1990年刊。麻衣がアルバイトをする渋谷サイキックリサーチには今日も霊のしわざか微妙な依頼が続々。最初は無視していたナルも、同じ学校の中で事件が起こっており、校長の依頼を受けるに至って調査に。最初は霊が見つからず、念力がある生徒が疑われたが。。麻衣が彼女と仲良くなり、調査が進むに連れ協力者と思えた人が。。ナルとマンホールに閉じ込められた麻衣に血だらけの悪霊が迫る。

ライトノベル風で十二国記とえらい違い。ついでにあとがきも、ハートマークなんか入って、とてもホラーを書く方のものとは思えません。こちらが本当の顔?

*****          *****          *****

この期間は遠くへは出かけなかった。

最近、新静岡のバス停が無くなって困る。帰りは色々なところから何路線かに乗る。

駿府浪漫バス(100円)で節約、城北公園を通り抜けて帰り、もこもこの羊みたいな
満開のなんじゃもんじゃの木を楽しむ。なんとシートを広げお花見のグループも。
桜じゃなくても、集まって飲むのが目的と思われ?

Nanjamonja090430

伊勢丹で京都展があったので、蛸薬師のとこでコーヒーとコーヒー味のソフトを利用したことがある、
前田珈琲のフレンチトーストセットを。あんと黒蜜が超あまあま。
トーストもパンがふわふわで美味しいが、サブレみたいなのがサクサクでgood。

Maeda_frenchtoast090420

パルシェ食品館に、静岡市では見かけなかった、VIE DE FRANCEが新規出店していました。

東京に行く時には普通の喫茶店のコーヒーの値段で、コーヒーとパンが食べられるので、良く休憩&ライトブランチとして利用します。その時はクロックムッシュがお気に入り。飲み物は同じ階のドトールの方が若干安いが、なんといっても、焼きたてのパンは暖かくいい匂いがして美味しい。

France_pan_coffee

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