« 52回目の献血と51回目の結果 | トップページ | 3月中~下旬に読んだ本 »

2月後半~3月上旬に読んだ本

* つくもがみ貸します   畠中恵

お江戸ファンタジー。利休鼠、裏葉柳、秘色、似せ紫、蘇芳の5つの中編集。こちらは、しゃばけシリーズの屏風のぞきのような付喪神が活躍するお話。

若い清吉とお紅の姉弟は、損料屋(レンタルショップ)で生計を立てている。貸し出し品の中の100年以上経った骨董品の中には、付喪神として口が聞けたり動けるものも出てくる。彼らは誇り高く、人間とは話はしないのだが。。清吉には彼らの話を聞き姿を見ることが出来、彼らの宿る品物を貸し出すことにより関わった様々な事件を解決していく。

一方、縦糸には恋愛も少し。お紅には忘れられない人が居て、姉弟として一緒に暮らしながらも、血はつながらない清吉は気になって仕方ない。とうとう彼を探し当てたとき、彼女の心は。。

こちらも付喪神が、月の掛け軸やゴイサギ柄の煙管、こうもりの根付や京人形など、へんくつなのや知性が豊かなの、機転がきくの、優しいの、それぞれに個性豊かで楽しい。昔の絵巻の百鬼夜行図では恐ろしい付喪神も、生き生き描かれています。挿絵もかわいい。ところで、しゃばけと同じお寺が登場しているところを見ると、同時代?

* ねこのばば   畠中恵

お江戸ファンタジー。テレビでも放映された「しゃばけ」のシリーズ。茶巾たまご、花かんざし、ねこのばば、産土、たまやたまや、の5つの中編集。妖達に守られて暮らす、相変わらず体も弱い若だんなだが、トラブルの種は絶えない。少女に、仲間のチビ妖の鳴家が見つかってしまったり、連鎖倒産の危機にあった父親が妙な新興宗教?にはまったり、菓子屋の三吉の妹が嫁に行くのに妙な謎掛けをされたり。。他所の事件解決というより、自分の身の回りにトラブル発生。若だんなの恋愛がらみの話は始めて。佐助・仁吉がまた大活躍。

実写版の放映から、かわうそ、屏風のぞきや仁吉に俳優の顔がちらついてしょうがない。あと、茶巾たまごに砂糖をどっさり振りかけたのって聞くだけで不味そう。

* 死にぞこないの青   乙一

主人公は小学生の男の子。比較的楽な係になりたい彼は、希望者の中から自分も決まったと嘘をついた。翌日から彼に対する先生の態度が変り、なにかというと彼に当たるように。級友までもいじめるようになり。。親や他の子供には受けがいいので、彼一人が瀬戸際に追い詰められる。彼が苦境に立つ時、彼にしか見えない凶暴な青い子供が現れて彼を復讐に導く。それの正体は?

ここまでひどくないけれど、小学校の頃、担任がヒステリー気味で学校を休みたくなったことも。でも、小学生の時って特に理由がないと、精神的な問題では休みにくいもの。共感できます。実際は子供達って案外、裏で舌を出してバカにしてたり、親にだけいい顔する先生を見抜いているものです。

* 暗いところで待ち合わせ   乙一

この作者さんのはバリバリのホラーと思いきや、心理サスペンス+推理もの+ヒューマンドラマの要素が絡み合っって面白く読めました。

ヒロインのミチルは元々おとなしいが、事故で視力をなくしてからは家に閉じこもり、たまに友達に幼時の為に介助を頼むの時が唯一の外出という毎日を送っていた。もう一人の主人公のアキヒロは印刷会社に勤めながらも会社の人間と親しむことは無かった。アキヒロが殺人事件の犯人と疑われ、彼女の家に隠れたことから、ミチルの穏やかで無気力な毎日に小さなさざなみが立ち始める。彼は本当に犯人なのか?特に後半は本格的な推理と、優しさと殺意の逆転劇、ケンカと友情の復活など人間ドラマが展開されます。

この作者さんのあとがきは本編の恐ろしさとは違い、エッセイとして面白く読めます。買い食いで増えた体重を落とした方法が、「脳の収縮する音が聞こえるまで食べない&死を恐れてはいけない」では作者さんの書いているように折角20キロもダウンしてもダイエット本は出せなそう。(ホラーのネタには・・・) ただ、もう一つの体重ダウン原因、「ダンス・ダンス・レボリューションのレベル10クリア」はある意味健康的かも?

* 眞マ国より愛をこめて   喬林知

ご存知今日からマ王シリーズ。故郷へ~で一応聖砂国編は完結したはずが、ヨザックとギュンターが忘れられてると思ったら。。ちゃんと外伝で次章の本編に橋渡し。ギュンターは悲惨な入院?生活から救出されたようなのに、ヨザックはなんとか生きている状態で今後の展開が風雲急を告げるムード。

他に、眞王と大賢者の過去の因縁のエピソード。アニメではかっこいい眞王も、こちらでは気分屋で自分が一番。しかも自分が呼んだらしい有利にも、いじわる。ちょっとイメージが?

* うたかた/サンクチュアリ   吉本ばなな

文体が合わなくて、少し敬遠気味だったのですが、久しぶりに読んでみたら最後まですんなり。中篇だから?エッセイじゃなくて小説だから?

「うたかた」は、破天荒な父親とその愛人であるエキセントリックな母親に翻弄される娘が主人公。母を愛人として囲う父親を嫌っていた彼女だが、父親がネパールに住むことになり、母親が追いかけていき。。父親が引き取って育てている青年と出会う。彼らは父親と母親のせいで、小さい時からいつも寂しい思いをしてきた。寂しい気持ちを互いに埋めようとするが、それでいいのかという思いも。母親がネパールの生活に疲れて神経を病んで戻ってきたとき、その思いは頂点に達し。。

一人ひとりの幸せの形について考えさせられる作品。

「サンクチュアリ」は、夜の海でひたすら泣く女と出合い、彼女が落ち着くまでお茶を飲んで別れた青年が主人公。東京に戻ってまたばったり再会した彼らは、2人とも大事な人に死に別れ、喪失体験を引きずっていることを知る。傷を舐めあって付き合うのがいいのか迷っていたが。。

「生きていて良かった。」と言えるようになるまでの紆余曲折が心に沁みます。

* 魔術はささやく   宮部みゆき

主人公の高校生の少年は、父の横領&失踪・母の死で伯母の家族に引き取られて東京で暮らす。ある時、伯父が交通事故を起こし、収監されることに。無実を信じる主人公が真実を求めて奔走するうち、不可思議な連続自殺?に行き着く。伯父の交通事故は目撃者が現れて証言し事なきを得るが。。事件に深入りした彼に警告の電話が鳴る!4人目を殺すという予告を防げるのか?

サブエピソードの、父や伯父の事件でのいじめや失踪した父に対する思い、秘密裏のサブリミナル工作事件など、その部分だけでも1編になりそうな読み応えのある作品。宮部みゆきさんの作品は構成がしっかりしていて、あの事はこの部分の伏線だったとか想像しながら読むのも楽しい。本は厚いけれど、先が気になって読み終われないのはやはりいい作品なのだと思います。

* ガールズブルー   あさのあつこ

精一杯のオシャレをして、彼氏の奢ってもらいランチ。幸せの頂点だった主人公の高校生の少女は、胃炎で苦しんだ上、彼氏に振られ最悪の状況に。彼女の仲間も、親の会社が傾いて進学も危ぶまれたり、体が弱く入院してばかりだったり、優秀な兄弟と比べられたり。。たわいない会話とゆるゆるな高校生活を楽しむ風の彼らにも、悩みは尽きないのだった。

地方の3流行高に通う彼らの夢と現実の対比や閉塞感がビビッドに描かれていました。バッテリーしか知りませんでしたが、こういう小説も書くんだなと面白く読みました。

*****          *****          *****

近況は特に書くことも無いけれど、昨日支部報の発送の帰りに街を歩いていたら、静岡おでんフェスタをやっていた。おでんといえば、行動範囲の道なりでは、大やきいもしかないので、牛すじの入っていたアスティ東館のお店のにしてみた。駅南の店もあったので行きにくいところのにすれば良かったかも。

Odenfesta090314

大体1パック500円からのようだが、1本単位で好きな具が買える店の方が流行っていた。

|

« 52回目の献血と51回目の結果 | トップページ | 3月中~下旬に読んだ本 »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/3041/28287755

この記事へのトラックバック一覧です: 2月後半~3月上旬に読んだ本:

« 52回目の献血と51回目の結果 | トップページ | 3月中~下旬に読んだ本 »